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無の操体

奈良操体の会のブログです。痛みなどの不快な症状は、実は体をちょこっと動かすだけで消すことができます。この一人操体法を身につけて、日常生活にとりいれると、「快」の極楽世界が待っています。

介護操体 ⑧(“想いこみ”を外すと、可能性が拓けた)

操体法において、
橋本敬三師は「他人に代わってもらえないことに、
“息・食・動・想”があるかららね・・・」と
言っておられた。

これらの中で、
一番厄介なのは“想”ではないだろうか?

93歳になる母は、
今年の正月から本格的に寝付くようになった。

その家族により、
それなりにできる限りのことをしてきたつもりだが、
1日1日、体力も気力も低下してきていた。

事実は“そう想いこんでいた”だけ。

このような状況下で、
だれが見ても外出は無理と思っていた。

しかし2/29、
娘が何気なく外出を誘ってみたのである。
「おばあちゃん!
 今日は暖かいし、
 ちょっとだけ奈良公園へ行ってみやへん?」

そうすると、
寝たきりだった母から予想だにしていなかった答えが返ってきたらしい。
「行ってみようか!」と。

二人の娘と妻が、
咄嗟に手分けして散らばった。

まず上の娘が駐車場へ走り、
車を出してきて家の前に止めた。

下の娘と妻は、
孟スピードで母を着替えさせた。

上の娘が車からおりて、
母の部屋に飛んで入り、
「駐車禁止の張り紙を張られないように乗ってて!」とさけび、
下の娘が車へ走った。

下の娘が車中で番をし、
上の娘は折り返し、
私のところに飛んできた。
「お父さん! 
おばぁちゃんがドライブすると言っているから
急いでおばぁちゃの部屋に来て!」と。

寒くないように着替えた母を
大急ぎでおんぶして車へ急いだ。

上の娘が運転すると乗り込み、
私と母も乗り込んだ。

そして母が子供のころ過ごしたという
奈良公園内の懐かしいところ巡った。

大仏殿、、、奈良公園、、、若草山、、、
春日大社、、、興福寺・・・

母はこれが見納めだというような口調で
所々で思い出話をしてくれた。

春日大社境内の親類の家にも立ち寄った。
みんなが出てきて
手をとって喜んでくれた。
熱々の豚まんも車中でいただいた。

疲れてしんどくならないだろうかと
心配するほどであったが
帰宅してもその様子はなかった。

むしろ顔色や声の張りがよくなり、
食欲も急に出てきた。

その後、
母を見舞いに来てくれる方も
「顔色がすごくよくなったね!」とか、
「この前きた時より、ずっと元気そうになったね!」と、
皆が口をそろえていてくださる。

母にとっても、
喜びが湧いてくるようだった。

私たち家族も、
このような状態から回復するとは
正直言って予想だにしていなかった。

“計り知れないいのちの力”を
まざまざと見せつけられた思いがする。

そう遠からず亡くなるであろうから
◇できるだけ気持ち良いように・・・
◇できるだけ寂しくないように・・・
◇少しでも楽しい時間が過ごせるように・・・
そのようなこと考えながら
できるだけのことをしてきたつもりだ。

でも、
“母の部屋”で何をするかの域を超えておらず、
“部屋の外”に目を向けた時から、
大きな大きな力をいただけることを思い知らされた。

“決め付け”、
“思い込み”、
“あきらめ”、
“できるだけのことはしてるつもり”

本当に
出来る事をしているのだろうか?
と自らに問うてみる事を忘れがちだった。

かける言葉とタイミングがジャストミートすれば
このようなことが起こり得るということを
身をもって教えていただいた。

そのことを教えてくれた家族にも感謝したい。 合掌
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テーマ:生きること - ジャンル:心と身体

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