そのときのやりとりの要点を書いてみます。
Q:連動とはどういうことですか?
A:良くも悪くも、一緒に動くことです。
Q:悪い連動もあるのですか?
A:もちろんあります。
Q:具体的なイメージが湧き難いのですが・・・
A:そこのベッドに立て膝をして寝てごらん。
Q:・・・・・はい。
A:右足の爪先を反らしてごらん!
Q:・・・
A:どこに力が入っていますか?
Q:爪先です。
A:爪先だけですか?
Q:はい!
A:右の足首には、力が入っていませんか?
Q:・・・入っています。
A:右足の脛(すね)には、力が入っていませんか?
Q:・・・入っています。
A:右足の膝には、力が入っていませんか?
Q:・・・あまり入っていません。
A:じゃ、右足首の前と、右足の甲に私の手のひらをのせてみます。
Q:・・・・・
A:私の手を足首と足の甲に当てたまま、
真下に向かって、
ゆっくりゆっくりと押さえつけていきますから、
あなたはそれに負けないように抵抗してみてください。
Q:・・・・・
A:・・・軽く押さえつけますよ!
Q: ・・・・・
A: もう少しだけ強めに押さえつけますよ!
Q: ・・・はい。
A: 右膝に力が入ってきていますか?
Q: ・・・はい。
A: 右の太ももに、力が入ってきていますか!
Q: ・・・・・
A: もう少しだけ強めに押さえつけますよ!
Q: ・・・・・
A: 右の股関節にも力が入ってきていますか?
Q: 入ってます。
A: 左の股関節にも力が入っていますか?
Q: 少しだけ入っています。
A: 左膝や左足裏にも、力が入っていますか?
Q: ・・・あまり入っていません。
A: もう少しだけ強めに押さえつけたら・・・
Q: あぁ! 力が入りました。
A:腰に力が入っていますか?
Q:・・・入っています。
A:右の背中にも、左の背中にも、力が入っていますか?
Q:少し入っています。
A:もう少しを押さえる力を強めますよ!
Q:背中にも、大分力が入ってきました。
A:右の肘にも、左の肘にも、力が入っていますか?
Q:あまり入っていません!
A:もう少しだけ、押さえる力を強めたら・・・?
Q:入ってきました。
A:両方の手首や、指先にも力が入っていますか?
Q:ほとんど入っていません!
A:もう少しだけ、押さえる力を強めたら?
Q:ベッドを持つような格好になりますが?
A:目的を達成するために、
目的へ向かって、
からだ全体が一致協力して、
からだ全体が動くとこの様になります。
Q:最初は爪先だけを動かしていました!
A:ところで、首にも力が入っていますか?
Q:入っています。
A:これが力を加えた時に起こる連動です。
Q:からだ全体を動かしてみるということですね?
A:全くその通りです!
ところで、いまどこかに“痛み”や
“不快”がありますか?
Q:痛みはありませんけど、
ジッと力を入れているとしんどいです!
A:・・・という事は、
そうしていることは良いこと?
それとも良くないこと?
Q:良くないことだと思います。
A:“良くない!”と教えてくれたのは誰?
Q: 自分のからだです。
A: それじゃ、どうすればよいのでしよう?
Q: 力を抜きます。
A:力を入れて順番に抜いていっても良いし、
腰の中心部(丹田)から抜くと、
全身の力がまんべんなく抜けてゆくことを感じ取れますよ!
Q:・・・この辺りが、楽に感じます!
A:一番楽に感じるところで、
からだの部分と部分の“折り合い”がつく様に、
微妙に動いて“感覚の微調整”をしてみて下さい。
Q:・・・どうすれば良いのですか?
A:“痛み”や“不快”があったら、
つい“痛み”や“不快”を治してもらおうとか、
思いがちじゃないですか?
Q:私もそう思っていました。
A:そうでしょう!
動かすことによって
“現れたり”、“無くなったり”すること分かりますよね!
Q:・・・はい。
A:また、動きようによっては
“増えたり”、“減ったり”するのですから、
問題は“自らの動き”にあることはお分かりいただけるでしょう!
Q:はい!
A:“痛み”を治すのではありません。
“動きを直す”と、
“痛みが治る”ようになっているのです。
Q:・・・そういうことなんですか!
A:『痛みがぬける ゆるやか操体法』の命名の由来は、
そこにあるのですよ!
Q:最初にやったのは、
力を入れたことによる連動なんですね!
A:その通りです。
ただ、あなたは私がかけた抵抗に対して、
“無理”して、
“頑張り”による連動だったものだから、
しばらくそのままにしていると“疲れ”を感じたわけですね。
Q:・・・はい。
A:その時“痛み”は何もなかったけれど、
“頑張っている力”を程よく抜いてゆくと、
ジッとしていても何ともなくて、
身も心も落ち着く様に感じるところが“現れ”てきませんでしたか?
Q:現れてきました。
A:自分が動いて微調整しながら、
一番違和感が無いところで、
一番安定感が有るところに、
“軟着陸”させるようにします。
Q:そこへ“落ち着ける”のですね!
A:その通りです。
“何ともない、からだ本来の姿”に戻して治めるのです。
そして、“無理なく、地球と仲良くすること”、
つまり、“安定・充実感”が感じられように
動きが微調整できたら最高ですね。
Q:動かす力も“好い加減”が大切だということですね。
A:これからも、
何事につけても“快方への連動”が
起こるように力を合わせてゆきましょう! 合掌
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