FC2ブログ

無の操体

奈良操体の会のブログです。痛みなどの不快な症状は、実は体をちょこっと動かすだけで消すことができます。この一人操体法を身につけて、日常生活にとりいれると、「快」の極楽世界が待っています。

『第2回21世紀統合医療フォーラム』印象記 ⑤


第一日目のワークショップ①
私、北村翰男がさせて頂いた。
大きな流れは〔観察⇔考察⇔実習⇔生き方の変容〕であった。

前回は、実際に「観察記録用紙」に書き入れていただく前に、
毎回どなたにもしていただく“二つの予備実習”があると書いた。
◆からだ全体を見渡せるようにするための実習
◆微小感覚を見落とさないようにするための実習

 この実習の要点は次回に書かせて頂く、と書いたので、その続き。
まず、◆からだ全体を見渡せるようにするための実習、について、実際にしゃべっているように書いてみる。

◇今から皆さんが、
 どれだけ注意深く観察することができるか、
 ちょっとテストしてみます。
◇今から1回だけ、
 手の指を出しますから、
 何本か数えて下さい!
◇(両手を肩のあたりまで上げて、
 右手だけ目の高さよりもう少し挙げて、
 右手の人さし指だけを伸ばして)これは1本ですね!
 最初は確認していただくたびにゆっくりと出しますから、
 よく見ておいてくだ さい。
◇(両手を一旦下げて、もう1度同じ状態にしてから、
 右手の人さし指と中指を伸ばして)
 これは2本で すね!
◇(両手を一旦下げて、もう1度同じ状態にしてから、
 右手の人さし指と中指と薬指を伸ばして)
 これは 3本ですね!
◇(両手を一旦下げて、もう1度同じ状態にしてから、
 右手の人さし指と中指と薬指と小指を伸ばして)
 これは4本ですね!
◇(両手を一旦下げて、もう1度同じ状態にしてから、右
 手の人さし指と中指と薬指と小指と親指を伸ばして)
 これは5本ですね!
◇それでは本番のテストをします。
 手の指を1回きりしか出しません。
 パッと見せて、一瞬で引っ込めますから、よくよく見ていてくださいよ!
◇それでは行きますよ!
 イチ、ニ、サン!
 (本番では左手は胸の辺りまで上げ、
 右手は目の高さよりもう少し挙げます。
 そして、右手の指は3本、左手の指人差し指を一本だけ出し、
 両手ともに、直ちに引っ込めました。)
◇(一瞬ですが、右手の指3本は、より目立つように出しました)
 さあ、今何本出したでしょうか?
◇(目線のあった人に、次々と問いかけるが、全員が3本と答える)
 本当に3本で良いのですか?
 3本以外の人は、一人もおられないのですか?
◇少し見にくかったのかもしれませんから、
 もう1度だけやってみましょう!
◇いいですか?
 この1回だけで、もうしませんから、よくよく見ておいてくださいね!
◇それでは行きますよ!
 イチ、ニ、サン!
 (本番では左手は胸の辺りまで上げ、
 右手は目の高さよりもう少し挙げます。
 そして、右手の指は3本、
 左手の人差し指は1本だけ出し、
 両手ともに、直ちに引っ込めました。)
◇今、何本出しましたか?
◇(ゆっくりと、参加者全員を見回して、一人ひとりに問いかける)
 あなたには何本に見えましたか?
◇(充分に3本という答えを引き出したうえで、もう1度問いかける)
 おかしいなあ!
 どうして3本しか見えないのだろう?
 仕方がないので、今度はゆっくりと出してみます。
◇それでは行きますよ!
 イチ、ニ、サン!
 (本番では左手は胸の辺りまで上げ、
 右手は目の高さよりもう少し挙げます。
 そして、右手の指は3本、
 左手の指人差し指を一本だけ出しました。
 そして今度は、両手ともに、
 直ちに引っ込めず、出したままで、しばらく待ちます。)
◇(もしも、反応が悪いようであれば、
 右手をゆっくりゆっくりと左手の方に近づけていきます。
 そして再 度、尋ねます)
 本当に3本で良いのですか?
◇(左手の1本と、右手の3本に気づいた人は、
 「4本や!」、
 「そんなんずるいわ!」、
 「あぁ、そういうことかぁ!」と言うように、いろんなことを言う。)
 それでは皆さんにお聞きします!
 最初はなぜ3本と答えたのでしょうね?
◇(いろいろな声を充分にお聞きした上で)
 私たちは、どうしても目立つことに目が向いてしまいます。
 私の手の指は10本あるのですから、
 目立たない方の手にも注意を向ける必要があったのではありませんか?
◇(「右手しか見てなかった」、という人に対して)
 私は「イチ、ニ、サン!」で、
 最初から左手人差し指を1本出していましたよ!
◇ここで私が言いたかったことは、
 目立つことだけに目を向けるのではなくて、
 目立たないことにも目を向けて見ようということです。
◇そのために、からだの前も後ろも、右も左も、上も下も、
 そして内も外も、全体をくまなく見渡してみないと、
 見落とすことが沢山あるということです。
◇実際に私たちは、腰が痛ければ腰に目が向いてしまいます。
 ですから、ついつい腰が悪いと言う認識をしたり、
 腰の問題として取り扱おうとしがちです。
◇腰に痛みが現れていたとしても、
 実は右手を動かした時に感じてみたり、
 足を動かした時に感じてみたりするものです。
 つまり、腰に現れた痛みは単なる“警告信号”であって、
 どうする事によってその信号が現れるかということが問題なのです。
◇大切なことは、その“腰と手の関係”はどのような関係か?
 “良い関係(快)”か、“良くない関係(不快)”という観方が大切なのです。

 一番最初にこの実習をしていただくのは、
 “動くと変化する症状”と“変化に対応する動き”を、
 実習を通じて深めていくための基本となる観方だからです。

 次回はもう一つの予備実習である
◆微小感覚を見落とさないようにするための実習
について書いてみようと思っています。
スポンサーサイト



テーマ:薬・医者・病院等 - ジャンル:心と身体

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://narasoutai.blog52.fc2.com/tb.php/96-31d751a1
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)